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2011年03月25日 前へ 前へ次へ 次へ

東日本大震災重要性増す災害廃棄物対策

 東日本大震災で発生した災害廃棄物の処理対策が重要性を増してきた。法律でリサイクルが義務付けられている家電や自動車の処理方法は方向性が固まりつつあるが、所有者の判別が困難な有価物の扱いなどが不明確で、被災地での対応に支障をきたしている。建物やクルマなどが何百?も流された津波の被災地がとくに深刻。各地の処理施設の能力を大きく超える廃棄物が発生し、一時保管場所の確保も必要。さまざまな課題が山積するが、自治体では対応し切れていない。災害廃棄物処理へ政府の対応は完全に立ち遅れた格好。被災者の救済、被災地の復旧、復興を迅速に進めるうえで重要な課題であり、早急に適切な指針を示すことが求められる。
 地震や津波で壊れた家電や自動車の処理方法は、経済産業省と環境省が都道県に処理方法を示し大まかな方向性が固まりつつある。家電リサイクル法の対象4品目(テレビ、エアコン、洗濯機・乾燥機、冷蔵庫)は、可能な限り法に基づくリサイクル処理を求めつつも、災害廃棄物として一括処理した新潟県中越沖地震などの事例も紹介、柔軟な対応も可能という姿勢。両省は(1)自治体が可能な範囲で対象品目を分別・保管(2)リサイクルできるかどうかを判断(3)指定引取場所に搬入し処理ーという3ステップの処理方法を示した。リサイクルの可否を自治体が判断できない場合は、家電製品協会を窓口にメーカーが支援する。
 自動車は、放置自動車と同様に扱う方向。3月にまとめた使用ずみ自動車の判別ガイドラインを活用する。今回の場合は、自治体が仮置き場に一定期間保管し、車体番号やナンバープレートなどから所有者を捜す。所有者死亡や不明の場合は、自らの所有物として自治体が処分することになりそうだ。
 財産権の問題は、内閣府を中心に関係省庁による検討会議を立ち上げたが、23日の検討会議で議論がまとまらず、環境省、法務省、国土交通省が調整中。24日夕方の時点でも方向性は定まっていない。他人には無価物でも、関係者には大事なアルバムや記念品など精神的有価物の扱いなどの問題をはらむことが議論を難航させている。
 被災地の復旧・復興を進めるためには、道路脇に寄せたままの災害廃棄物を早く処理する必要があるが、政府の指針が示されるまでは地元自治体では手を付けられないのが現状だ。各地では災害廃棄物を大まかに分類して一時保管所に集積することになる。その場所の確保なども今後の課題となる。
 廃棄物の処理施設、収集や搬送車両も不足しているが、全国都市清掃会議が全国の自治体に呼びかけて、約500台の収集車両や1200人以上の要員を被災地に送り込む。発生量が膨大なだけに、焼却などの処理には周辺自治体の施設を活用することも検討されている。
 自治体財政を圧迫する処理費用では、国庫からの補助制度が整備される見込み。リサイクル費用と災害廃棄物の処理費用は市町村の負担だが国庫補助の対象になっている。今回の震災で政府は検討中の特別立法で国庫からの補助率を9割以上にし、自治体の負担軽減を図る方針だ。


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