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大王製紙 セルロースナノファイバー普及に挑む《上》
▲ CNFによって事業領域を広げ持続的な成長を後押しする(写真は分散液)
大王製紙が次世代先端素材として注目を集めるセルロースナノファイバー(CNF)の技術開発に取り組んでいる。ありとあらゆる原料を使い、パルプから紙までを一貫生産する三島工場(愛媛県四国中央市)の強みを活用。CNFの原料は化学パルプにとどまらず、機械パルプや古紙パルプも揃えた。一般的とされる化学パルプ由来では出せない働きも加わり、顧客との接点の広がりを見据える。サンプル提供を進め、2020年をめどに事業化を目指す考えだ。内需縮小で本業の洋紙は新興国に活路を見出す同社だが、持続的な成長に向けてCNFが果たす役割は決して小さくない。
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2万種類に及ぶ製品やパルプを年に約200万トン生産する三島工場。工場内の研究所に、CNFを含む新規事業の種を探る技術開発部がある。
そもそもCNFは、木材成分の約5割を占めるセルロースをナノレベルの細さにした高機能材料。鉄の5―6倍の強度で重さは5分の1程度と軽い。どんな製品に結実するのか。例えば樹脂に混ぜることで強度が出せるほか、酸素を通しにくくするガスバリア性も付与できる。透明性が高く、熱による伸び縮みも小さい。
大王製紙の場合、元のパルプ原料は、化学パルプ(広葉樹漂白品)、同(針葉樹漂白品)、機械パルプ(漂白品)、古紙パルプ(雑誌古紙パルプ・漂白品)がある。用途に応じて、どの原料を選択するか決め、さまざまな性能を持たせることができる。
例えば薬品による化学処理で得られるパルプを原料としたオーソドックスな化学パルプ由来は、疎水性のリグニン含有分が少ないため保水性が高く、親水性材料と相性が良いのが特徴だ。
機械パルプ由来は、物理的な力で木材チップを粉砕したパルプを原料とする。リグニン含有量が多く脱水性に優れており、加工効率が良いことや疎水性材料との混合性の向上が期待できる。
もう一つの古紙パルプ由来は、CNF中に微細化された無機粒子を含むため、樹脂と複合した際には安価に補強効果が見込めるという。
これらの出発原料を揃える大王製紙だが、CNFの研究に着手したのは10年ごろからで日本製紙などのライバルに比べて取り組みが遅れていた。そこで、愛媛大学や産業技術総合研究所(産総研)中国センター(広島県東広島市)などと連携。研究を一気に加速する。
13年12月には用途を検討している企業の要請に応じ、実験室レベルで作った少量のCNFのサンプル提供に踏み切った。より多くの企業や研究機関に評価してもらい、用途に最適なCNFを開発することで実用化の時期を早めたいと考えている。