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2014年07月16日 前へ 前へ次へ 次へ

タッチパネル材料 進むITO代替

 タッチパネル材料の多様化が進んでいる。ノートパソコンなどの中大型サイズにまで搭載率が高まるタッチパネル。より広く薄く軽くするために非ITO(インジウム・スズ酸化物)透明電極の採用が広がりつつある。透明導電性ガラス基板では不可能な割れにくいフィルム型タッチパネルの搭載比率も高まる見通し。需要急増が予想されるフレキシブルディスプレイを実現するためにもフィルム化の流れは強まっている。中国に偏在するインジウムの供給リスクを回避する狙いも非ITO化の一因とみられている。
 光学フィルム大手の日東電工は、スマートフォンやタブレットパソコンに採用されるフィルム型タッチパネルの割合が大きく拡大するとみている。大型パネルの場合、表明抵抗の大きなITOの透明電極では反応速度に限界があるため、銀ナノワイヤーや銅メッシュ、カーボン・ナノチューブ、それにグラフェンを使う透明導電性フィルムが使われる見通しである。
 こうしたトレンドを踏まえて、DICは従来のフォトリソグラフィープロセスを簡易な印刷法に代替できるプロセス技術を開発した。銀メタルメッシュや銅ワイヤーを低コストで形成できるのが特徴であり、実用化を急いでいる。「スマートフォン大手が売れ筋機種を非ITO化すれば一気に流れが変わる」だけに、タイミングが大切なところだ。
 テレビ向け材料の採算が厳しくなっていることも、部材大手が伸び盛りのタッチパネル関連材料へ注力する要因である。中小型向けが堅調な半面、カラーフィルターなどのテレビ向けは単価下落が激しい。大日本印刷は2部門に分散していた光学フィルム事業を4月、ユーザーに近いエレクトロニクス部門に統合し、反射防止膜やタッチパネル向け部材を一元的に扱うことにしたが、それでも15年3月期業績予想は減収減益と、楽観できない状況にある。
 こうしたなか、偏光フィルム向けトリアセチルセルロース(TAC)フィルム大手の富士フイルムは今年度、タッチパネル用センサーフィルム「エクスクリア」に大きな期待を寄せており、タッチパネル用新材料の開発も強化する方針。偏光フィルム大手の住友化学は、曲面ディスプレイにも対応できるフレキシブル型タッチセンサーを開発し、韓国の生産拠点で量産を始める。

【写真説明】米カンブリオス・テクノロジーが量産中の銀ナノワイヤー導電インキをつかった透明フィルム。伝導性の高い銀を使うことで40型サイズに大型化しても反応速度が遅くならない。曲げにも強いため樹脂基板にも使えるという


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