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欧のバイオサイド規制に早期対応を
EUのバイオサイド製品規則(BPR)の運用開始が迫っている。殺虫剤や消毒剤、防腐剤などに加え、新たに一部の成形品も規制の対象となる。抗菌処理を施した靴下や歯ブラシ、抗菌フィルターを使ったエアコンなど抗菌効果や消臭効果などをうたった製品が該当するようだ。対象製品は多岐に渡り、バイオサイド製品メーカー以外も対応が求められることになる。
9月1日に発効するBPRは、EU域内で流通するバイオサイド製品の機能向上と、人や環境への影響を防ぐことを目的に昨年7月に施行された。バイオサイド製品では、活性物質の事前承認が必要となり、未承認の活性物質を使ったバイオサイド製品は販売できなくなる。
1998年に施行されたバイオサイド指令(BPD)の多くを引き継いでいるが、バイオサイド製品で「処理された成形品(Treated article)」を規制対象に加えたことが大きな変更点。認可の必要はないが、ラベルの貼付が義務付けられる。
処理成形品の定義は、一つ以上のバイオサイド製品で処理、またはそれらを意図的に含有する物質、混合物、成形品。具体的に何が該当するか不明だが、抗菌処理などを施した繊維やゴム、皮革、防腐剤の入った塗料、被膜保護のために表面処理された製品などが該当するとみられる。衣料品、文具、家具、家電、自動車など幅広い産業に影響が及びそうだ。
使用する活性物質が未承認であれば承認申請が必要で、活性物質の製品タイプと処理成形品の用途が合わない場合は販売できなくなる。処理成形品であっても、抗菌用ウエットティッシュのようにバイオサイド機能が第一義的にあるものはバイオサイド製品とみなされて認可が必要となる。なお、9月1日以前に上市済みの処理成形品は適用が3年間猶予される。
自社製品がバイオサイド製品なのか、処理成形品なのか、活性物質が承認されているかなど、化学品コンサルタントらは早急な確認・対応を呼び掛けている。ただ、BPR運用に関する詳細情報が少ないため対応に苦慮する企業は多い。ユーザー業界も含め、対応窓口を開設した日本化学工業協会への問い合わせも殺到しているという。
BPRは、REACH規則と同様に、物質、混合物だけでなく成形品の一部も規制対象とした。このためサプライチェーンを通じた情報交換も必要になる。EUに限らず、多くの国・地域で化学品規制を相次ぎ強化している。わが国も産業競争力強化の視点で、EU対応でしっかりとした基盤を作っておくことが望ましい。