ニュースヘッドライン記事詳細

2011年10月17日 前へ 前へ次へ 次へ

小型風力・水力発電メーカー 普及に本腰

 再生可能エネルギー法の成立を機に、風力・水力発電メーカーが製品提案を強化している。とくに自治体や工場向けに、小型タイプの風車や水力発電機を訴求。また発電機の単品販売に加え、スマートグリッドシステムの提案を開始するなど、水力・風力発電の本格普及に向けた取り組みを加速している。
 風力発電の製造・販売を手懸けるウィンドレンズ(福岡県筑紫野市、高田佐太一CEO)は、「風レンズ風車」を提案する。同機は風車内部の集風レンズで発生する渦の作用で、ダクト内の風速が約1・4倍増速する仕組み。通常の風車に比べ、約3倍の出力が得られるという。ブレードの素材にはガラス繊維強化プラスチック(GFRP)を使用している。
 同社では系統連系タイプの5キロワットや独立タイプの3キロワットなどを提案。コンパクトな都市型小型風車として打ち出す。
 小水力発電システムを製造・販売するシーベルインターナショナル(東京都千代田区、海野裕二社長)は、従来の落差型水力発電とは異なる流水式水力発電システムを提案する。水力発電機器内部で水流を圧縮、放流する仕組みで、落差0メートルからの設置が可能。上下水道や工場排水施設、農業水路など「導入ターゲットは無数に存在する」(同社)。とくに日本国内で約40万キロ以上あるといわれる農業水路に着目し、自治体などへ提案を強化する方針だ。
 また、発電機器の単品販売に加え、スマートグリッドシステムの販売に本腰を入れる企業も登場した。シンフォニアテクノロジー(東京都港区、武藤昌三社長)は、自社製の風力・水力発電機の単品で販売する一方、太陽光や蓄電機能を付加した発電システムを本格展開する。
 同社の風力・水力発電機は、三重の自社工場で生産する。風力発電装置のブレード部分にはアルミ合金を使用。03年の発売以来、地方自治体を中心に累計で900台を納入している。06年から展開するマイクロ水力発電装置は、自治体や工場を中心に40台の販売実績を持つ。
 今後は、これらの発電装置に加え、太陽光パネルや鉛蓄電池などを内製化した小規模スマートグリッドシステムの提案に力を注ぐ。現在、実証実験を実施中で、2012年度には100システムの販売を計画している。 再エネ法における全量買い取り価格と期間は現時点では未定だが、多くの関連企業では「20円、15年」と想定。風力・水力発電の導入について、この期間内で投資回収可能なコスト設定にするもようだ。


Copyright(c)2010 The Chemical Daily Co., Ltd.