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東日本大震災 東日本の石化コンビナート 計画停電には自家発電活用で対応
政府は今夏の電力使用制限に踏み切るが、東日本の石油化学コンビナートの操業に大きな支障は生まれない見通しだ。すべての製油所、ナフサクラッカーとも自家発電設備を備えており、製油所の中には必要量を全量賄うことができない事業所もあるが、発電に不可欠な重油確保に必要な稼働は維持されるものと見られる。逆に余剰能力がある事業所は電力会社に売電することで貢献する。燃料油、基礎素材といった産業の川上部門は稼働は維持されるが、サプライチェーンの確保にはプラスチック加工、電子部品など川下部門の稼働が維持することが不可欠になる。
政府は今夏の最大1500万キロワットの電力不足対策として電力制限令を発する方針で、ピーク時の使用最大電力を前年比25%程度カットする方向で調整している。月内に政策をまとめる。一方、経団連も自主的節電計画をやはり月内に策定するとしている。
産業の川上部門である石油・石化産業への影響が懸念されているが、東北電力、東京電力管内の製油所、石油化学はすべて自家発電装置を備えており、全量を自家発電で賄えないとしてもロードを下げることで対応できそうだ。
鹿島コンビナートは全製造設備が停止中で、2カ月をめどに復旧を急いでいる。三菱化学、鹿島石油などに電力を供給している北共同発電は65万キロワットの能力を有し、需要量30万キロワットに対し大幅な余剰能力を有する。すべての発電設備を稼働させることはできないが、50万キロワットベースでの稼動は可能で、最大20万キロワットを東京電力に供給することはできる。復旧を進める中で、売電も検討する。
三菱化学は直江津事業所の休止中だった自家発電設備を稼働させ、東北電力に供給することも決めている。能力は重油タービン16基計8万6300キロワット。
千葉地区の三井化学、住友化学コンビナートは全量自家発電で必要量を賄うことは可能。両社とも東京電力に供給できる余力があるか調査している。
製油所ではJX日鉱日石エネルギーは川崎、根岸ともにIPP(独立系発電事業者)を実施している。稼働率を引き上げて余剰を東電に供給する方針。東燃ゼネラルも同様の対応をとる方針。
すでに各社は自家発電の稼働を高め、東京電力からのピーク時の受電を大幅に減らす措置をとっている。ただ、重油を購入して発電するため、1カ月で1億円以上のコストアップになっている事業所もある。また、夏場に自家発電により重油需要が増大すれば、重油の安定供給確保、硫黄分規制の一時緩和などが求められる。
また、コンビナート内の誘導品各社には自家発電設備を備えていない事業所もあり、早急な発電設備の設置あるいはピークカットに対応した生産計画策定が必要になる。